FotoFestのポートフォリオレビューに参加!

      2017/06/05


3月末にヒューストンで行われたFotoFestに行ってきたので、今回はそのご報告。

 

このFotoFestというのは、2年毎に開催されている写真のイベントで、今年は3月12日から4月24日までの1カ月間、ヒューストンのさまざまな会場で写真展、セミナー、ポートフォリオレビュー、プリントオークションなどが行われた。1986年から始まり、今年で16回目となるイベントだ。

 

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写真展を行っていた会場のひとつ。ヒューストンの中のさまざまな会場で展示が行われていた。

 

今回私が参加してきたのは、その中のポートフォリオレビューだ。ポートフォリオレビューというのは、写真家が自分のプロジェクトを持って行き、レビュアーにプレゼンすることにより、アドバイスを受けたり、写真展開催や写真集出版の交渉を行うという場である。

 

ヒューストンのポートフォリオレビューは世界最大規模とのことで、4日間のセッションが4回行われ、世界中からおよそ500名の写真家と150名のレビュアーが集まってくる。レビュアーは美術館のディレクターやギャラリスト、コレクター、編集者など。それなりのポジションの人たちが集まっているので、そこで認められれば、フォトフェスティバルに呼ばれたり、ギャラリーで扱って貰えるようになる可能性もある。

 

今回私は7カ国、計17人の方々と話をする機会を得たのだが、そのレビュアーというのは抽選で決まる。まずレビュアーの一覧の中から自分が話をしてみたい人を決めて申し込む。するとその希望を参考にレビューのスケジュールが決定される。人気のある人は倍率が高くなり、希望が通りづらくなるというシステムだ。

 

レビューは1回が20分間。朝9時から15時40分まで行われるので、間が空いてしまう場合もあれば、3連続で休みなし60分間なんていうケースもあった。会場にはレビュアーの待ち構える机が並んでいるのだが、そこを次々に移動していくというのはけっこうハードだった。

 

また20分間のプレゼンというのもなかなか慌ただしい。まず最初の10分ぐらいで自分の写真を見せ、その後の10分間で自分がどうしたいのかということについて話合う。メインのプロジェクトよりも、サブのプロジェクトに興味を持たれる場合もあるし、こういう写真なら◯◯さんに見せるといい、と言って他のレビュアーを紹介してくれる場合もある。ただ、写真を見ていただくのではなく、こちらが明確な目的を持っていることが大切だ。

 

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こんな感じでレビューを受けた。自分のスケジュールを確認し、写真を持ってレビュアーの席を回る。

 

今回のヒューストンへはSAMURAI FOTOのメンバーとして参加した。SAMURAI FOTOというのは「日本

の写真がアート作品としてより高く、広く認識されることを目的に」に設立された非営利活動法人で、ディレクターの吉田繁さんは何度もポートフォリオレビューを体験しているので、さまざまなノウハウを持っている。そういった情報なしでは、何もできなかっただろうなというのが、今回参加してみての感想だ。

 

たとえばレビュアーが発表された段階で、SAMURAI FOTOからの参加者(7名)で手分けをしてレビュアーのプロフィールを翻訳した。我々のセッションのレビュアーは45人だったので、1人で6~7人を担当した。1人で全部やるとしたら、かなりしんどいことになるが、誰に見てもらうのかを決めるためには非常に重要な作業なので、これはグループで行った大きな利点だ。

 

あるいは、参加にあたって自分のプロジェクトをリーフレットにまとめて持っていったのだが、これはSAMURAI FOTOのディレクターの蟹江節子さんが、今までのポートフォリオレビューの取材経験を元にリーフレットのスタイルやステートメントの書き方などのアドバイスをしてくれたことが役に立った。

 

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プリントパックで印刷してもらったリーフレット。サイズ:A3変形(420mm×210mm)、マットコート紙、Z折り。

 

会場のホテルは高いから郊外のモーテルに泊まろうとか、レンタカーはどこで借りてどこに駐めておくかとか、昼飯はパンを買ってきて自分たちでサンドイッチにするとか、たまにはおいしいステーキを食べに行こうとか。そんなノウハウがたくさんあったために、滞在中は快適に過ごすことができた。

 

それから、ヒューストンへ行くということでSAMURAI FOTOに入会した段階で、メンバーのみんなから英語の勉強法について聞けたのも役に立った。会話を学ぶためにはSkype英会話のQQ Englishがいいとか、単語を覚えるんだったらDUOがいいとか、こんなことを聞かれるから、英語で答えを用意して暗記していくといいとか etc。また実際のレビュー時には通訳も付けてもらえたので、それも助かった。

 

レビューを受けた具体的な成果は現在までのところ何もない。ただ何人かのレビュアーとは連絡を取っているので、写真展や出版につなげていくために、今後もつながりを持てればと思っている。しかし、今回のポートフォリオレビューに参加した意義はすごく大きかったと思っている。17人の写真の目利きに自分の写真について意見を貰えるという機会はなかなかないからだ。

 

今回は20点の写真を持って行ったのだが、共通して評価の高かった写真があり、この方向でまとめればいいという道筋が見えた。自分でもイメージが固まったので、あとは撮るばかり。最終的には写真集を作り、写真展をやるというところまで持ち込みたい。そうやってひとつひとつプロジェクトを完成させていくことが大事なんだということを再認識した。

 

そして、2年後のヒューストンのポートフォリオレビューにもそのプロジェクトを持ってぜひ参加したいと思っている。今度は具体的は成果を上げられるようにプロジェクトのクオリティーを上げ、もうちょっと英語ができるようになって臨みたい。世界が広がったようでちょっとワクワクしている。

 

今回持っていったプロジェクト「ZEN’S PLANET」はコチラです。

 

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これはモグラ塚と呼ばれるもの。山のように見えるけど。高さは20cmほど。

 


 

 

●ヒューストンFOTO FESTレビュー報告会

FotoFestでのポートフォリオレビューの報告会が来たる5月22日に行われます。海外のポートフォリオレビューに興味がある方にはおすすめです。すでに残席は少なくなってしまったようなので、参加希望の方は早めにお申し込みを!
http://ganref.jp/common/workshop/2016/160522_samurai/

 

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