子供の頃、ドクダミが嫌いだった。
ドクダミという名前も良くないが、私が住んでいた土地では「便所花」と呼ばれていた。
便所の裏のような薄暗い場所に咲いてる花ということでこんな名前が付いたのだろうが、子供としては便所花などと呼ばれている花を好きにはならないな。
独特の匂いがするし、花の黄色い部分もなにか毒々しい印象を与える。
大人になり、春になるとドクダミの花を撮るようになったが、これはドクダミの可憐さに気がついたからだろう。蕾が開いた直後の小さな花の状態がなかなかカワイイのだ。いい年のおっさんがカワイイもヘッタクレもないが、その丸っこい姿になぜか心惹かれる。
今回の撮影はすべてコロナウイルス騒動の最中に撮影したものだ。遠くに撮影に出かけることもできず、家の裏に咲いていた花を摘んできて室内で撮影した。ライティングなどはせず、窓際の明るいところで撮ってみた。
こんなにじっくりとドクダミを観察することもなかったが、やっぱドクダミちゃんはいいよ。
便所花などと忌み嫌っていてゴメン!