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上原ゼンジ

実験写真家。宙玉レンズを始め、手ブレ増幅装置や円窓シリーズなど、さまざまな実験的な写真に取組み発表している。また早くからカラーマネージメントに取り組み、ワークフロー普及のための執筆や講演活動を行っている。

1961
12月11日 埼玉県さいたま市に生まれる。
1980
神奈川県立金井高等学校卒業。
1981
日本大学経済学部に入学。本の雑誌社に助っ人として出入りを始める。
1983
美学校考現学研究室で、赤瀬川原平に学ぶ。「写真時代」(白夜書房)誌上で超芸術トマソンが盛り上がっている時期で、授業の一環としてトマソン探査を行った。
椎名誠が隊長を務める東ケト会(あやしい探検隊)の粟島キャンプに参加。以降、ドレイとして20回ほどキャンプに同行。
1984
大学在学中、「沢野ひとしの片手間仕事」(沢野ひとし)、「午前零時の玄米パン」(群ようこのデビュー作)、「むははは日記」(椎名誠)の編集を担当する。
1985
中国で初めての超芸術トマソンを発見する。大学卒業後、作家活動を始めた群ようこと入れ替わりで、 本の雑誌社に入社。
1986
写真時代倶楽部を母体として誕生した写真集団「FOTO SESSION ’86」に参加。森山大道に2年間写真を見てもらう。椎名誠の写真集「海を見にいく」の編集を担当する。
1987
写真が面白くなり、本の雑誌社を退職。「オフィス・レム」に在籍しながら、編集、写真撮影などの仕事を行う。
1988
「東京圏私立大学案内 PASS IN」を企画し弓立社より刊行。以降、年度版として改訂作業を行う。
1990
椎名誠の監督映画「ガクの冒険」の撮影スタッフとして四万十川・那珂川のロケに参加。河原のアベック役で出演。
1991
椎名誠の監督映画「うみ・そら・さんごのいいつたえ」の撮影スタッフとして石垣島のロケに参加。
1996
PLACE Mにて、写真展「nude」を開催。Macを導入し画像処理を始める。
1997
沢野ひとし原作の短編アニメーション映画「スイカを買った」(「しずかなあやしい午後に」の中の一作)のプロデューサーを務める。
2001
日本パブリッシング協会(JPC)、MD研究会に参加。他のメンバーとともにカラーマネージメントの普及活動を始める。
2006
「すぐにわかる!使える!!カラーマネージメントの本―仕事で役立つ色あわせの理論と実践マニュアル」を上梓。「日刊デジタルクリエイターズ」誌上で実験的な写真の連載を開始する。
2007
「デジカメでトイカメ!! キッチュレンズ工房」を上梓。
2008
新宿三井ビルのエプサイトにて、写真展「FANTASTIC REALISM 夢遊する現実」を開催。会期中に宙玉レンズのアイディアを思いつく。
2009
写真展「実験写真家 上原ゼンジの世界」を「NADAR/OSAKA」にて開催。
2010
写真展「手ぶれ増幅装置、その他の実験」を「街道リぼん」にて開催。

本の雑誌

本の雑誌にいた頃の話は書籍化され、私も登場しています。椎名さんが本の中で「ゼンジ」という表記をしたので、そのままペンネームにするようになりました。「新宿熱風どかどか団 」椎名誠(新潮文庫)、「本の雑誌風雲録」目黒考二(角川文庫)、「あやしい探検隊北へ」椎名誠 (角川文庫)など

あやしい探検隊

椎名誠を隊長として無目的に野外生活を行う集団。正式名称は「東日本何でもケトばす会」。荷物運びなどの苦役に従事するためのドレイとして招集され、日本中でキャンプをする。ドレイと言っても別に虐げられてるわけではなく、カヌーに乗ったり、けっこう楽しい思いもさせてもらった。

美学校

神田神保町にある美術の学校。当時はシルクスクリーン工房、細密画工房、写真工房などいくつかの工房があったが、私が通ったのは赤瀬川原平さんの考現学研究室。当時は赤瀬川さんが「写真時代」誌上で超芸術トマソンの連載をしており、授業の一環としてトマソン探査を行うこともあった。その他、宮武外骨、ハイレッドセンター、引き札などについて学んだ。私の写真の原点にはトマソン写真がある。

フォトセッション

「写真時代」の読者を対象に撮影会などを行っていた「写真時代倶楽部」に集まっていたメンバーを中心にできたグループ「FOTO SESSION ’86」に参加。中野坂上にアジトと呼ばれるアパートを借り、月に一度の例会で森山大道さんに写真を見てもらう。CAMPのメンバーだった山内道雄さんや尾仲浩二さんも毎回のように来てくれていた。夕方からアパートで飲み会を始めるのだが、この時の体験が強烈で、写真家を志すようになった。

オフィス・レム

「本の雑誌社」を退職したあとに机を置かせて貰っていた共同事務所。メンバーには連城三紀彦(作家)、関口苑生(評論家)、北澤和彦(翻訳家)、香山二三郎(コラムニスト)らがいた。この事務所にいた頃は、編集、デザイン、写真撮影、執筆など、出版関係のさまざまな仕事をしていた。

スイカを買った

沢野ひとし原作、太田和彦監督の短編アニメーション。椎名誠が企画した劇場映画「しずかなあやしい午後に」(1997)というオムニバス作品の中の一本。なぜか素人の私がプロデューサーをすることになった。しかし録音演出は斯波重治(「天使のたまご」「となりのトトロ」など)、編集は掛須秀一(「おんぼろフィルム」「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 」など)という豪華なスタッフで固められた。