「Photolucida」ポートフォリオレビューのレポート


「Photolucida」ポートフォリオレビューのレポート

4月の末にポートランドで開催された「Photolucida」のポートフォリオレビューに参加してきました。海外で行われるポートフォリオレビューがどんなものなのか興味を持っている人もいると思うので、ここで簡単にレポートさせていただきます。
https://www.photolucida.org/

 

基本は1対1だが、レビュアーが複数だったり、通訳と一緒に話すことも可能

 

ポートフォリオレビューは世界各地で開催されている写真のイベントです。レビュアー(ギャラリスト、キュレーター、出版社など)に対し自分の写真を見せ、アドバイスをもらったり、写真展開催の交渉を行ったりするイベントです。イベントによりそのレベルは変わりますが、フォトルシーダに関して言えばレベルは高く、すでに活躍をしている人がさらに活動の場を広げるために参加をしているというイメージです。

 

私も海外での写真展や出版を目指して参加したのですが、海外でのポートフォリオレビューは2回目。前回はヒューストンで行われた「FotoFest」に3年前に参加しました。ポートフォリオレビューはほかにもサンタフェやフランスのアルルで開催されるものが有名ですが、ヒューストンの「FotoFest」が一番規模的に大きいようです。大きいというのは参加者やレビュアーの数が多く、世界各地から集まっているということです。

 

ではなぜ今回ポートランドにしたのかと言えば、ヒューストンの会場近辺がいまいちおもしろくなかったというのが大きいです。せっかくアメリカに行ったのだからアメリカ的なものを味わいたかったのですが、会場は日本で言えば丸の内のような高層ビルが立ち並ぶオフィス街。ちょっと空き時間に散策をするというような感じではなかったのです。

 

いっぽうポートランドは、おしゃれな雑貨や地ビールなどでも有名で、吉祥寺的な雰囲気の街、という話を聞いて行ってみたいと思ったわけです。実際会場近辺は街の中心部にも屋台が立ち並ぶようないい雰囲気の街でした。そしてレビュー自体がローカルでアットホームな印象を得ました。

 

こんな屋台が街中にたくさんある。歴史を感じさせる建物もたくさんあり、歩くのが楽しい街

 

ヒューストンの時は「SAMURAI FOTO」という写真グループとともに参加しました。「SAMURAI FOTO」のメンバーはポートフォリオレビューにも多く参加しており、団体の強みを活かして情報を共有し成果を上げています。私も通訳をつけてもらったりして大変お世話になりました。「SAMURAI FOTO」のWEBサイトには多くの情報が公開されているので、こちらの情報も参考になると思います。

 

今回一人で参加したのは、「SAMURAI FOTO」が目指すものとの方向性の違いと、自分のペースでのんびりやりたいという私の性格の問題です。全部お膳立てしてもらってやるのではなく、自分でいろいろ工夫をしながらやってみたいということもありました。ただ実際は「SAMURAI FOTO」のメンバーが3人参加していたので、一緒に食事をしたり情報を貰ったりとまたお世話になったのですが……。

英語を始めたのはヒューストンに行く少し前からで、もうすぐ4年になります。ようやく簡単な会話ができるようになったというレベル。そんな人間が通訳なしで挑んだのは、通訳が入ると会話に時間がかかってしまう、自分の思いがダイレクトに伝わらない、これを機会に英語の勉強をしたい、という考えからでした。

 

しかし自分の考えを伝えるためには自分の写真に関する説明ができなければいけません。なぜ撮っているのか? 何を伝えたいのか? という必ず聞かれるようなことをわかりやすく英語でまとめ、それだけは話せるように練習をしていきました。実際にはアンチョコを見ながらの会話にはなってしまったのですが、まあ言いたいことは伝わったようです。

 

また細かい交渉はできないので、16ページのブックレットの中にいろんな情報を詰め込んで渡し、詳しいことはメールでお話しましょうと言って帰ってきました。ただその場で話をするだけでなく、その後の関係をいかに築けるかというのがこのイベントのカギになります。ですから相手の連絡先をきちんと聞いておくということも重要です。

 

これは一般向けのイベント。来場者数も多く、写真文化が浸透している印象を受けた

 

●情報メモ

以下、今回得たTipsをメモ的に記します。

 

◎申し込みは前年の9月に行いました。スケジュールは「Photolucida」のサイトで発表されるので、きちんと管理すること。イベント自体は隔年で開催されます。

 

◎誰でも参加できるわけではないので、写真家としての活動がわかるような英文のサイトを作っておく必要があります。私のサイトの工夫としてはプロジェクトごとに1ページにまとめるということです。写真を見るのに1点1点クリックしなければいけない作りというのは見る側としては面倒。そこでステートメントと写真を1ページにまとめました

 

◎参加が決まったらなるべく早めに航空券とホテルの予約をすること。私は早めに予約したおかげでけっこう安く手配をすることができました。キャンセルは可能なのでまず予約をしてしまうことがおすすめです。アルルなんかも会場近くの宿はすぐに埋まってしまうそうです。ちなみに今回はエクスペディアを利用しました。

 

◎私は4日間で16人のレビュアーと話をしました。あらかじめレビュアーのプロフィールが公開されるので、自分が話をしたいレビュアーの順番を決めて申し込みます。私はすべて望みがかなったのですがこれはかなりラッキーだったようです。申し込みが早かったのと後から変更をしなかったのが勝因かと思っていますが、ただの偶然だったのかは不明。

 

◎レビューの時間は20分。これは他のイベントでも同じようです。レビューは連続して行われます。終了5分前のコールがあり、2分前で終了して片付け、移動しなければなりません。連続してレビューがある場合はかなりせわしないです。私は4連続というのがありハードでした。80分連続ということです。だいたい10分ぐらいでプレゼンを済ませ、あとはディスカッションという感じで進行しました。

 

◎ただ写真を見せるだけだと言いたいことが言えなかったり、話が噛み合わなかったりで時間を費やしてしまう可能性があります。英語が苦手なので、言いたいことをまとめておき、まず自分からプレゼンテーションをするというスタイルを取りました。この方法が正しいかどうかは分かりませんが、自分にとって悪くはなかったと思います。

英語の勉強法

このレポートの続きとして、英語の勉強法について書いておきます。勉強を始めて4年で、そんなに話せるわけではないんですが、これから始めようという人にとっては参考になることもあると思うので。

2019年5月

カテゴリー: NEWS
実験写真家
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